試しに作ってみたサイズ感一回り小さい黒染めのい草編み椅子
今年最後の仕事は、常陸大宮市の舘造園さんにご依頼いただいた椅子です。
舘さんとは、去年家具を作らせていただいたお客様が建築家の丸山弾さん(親戚ではない)と一緒に工房にお越しいただいた時に、この後近くの植木屋さんに行くから一緒に行きましょう!と突然誘われて連れていかれたのがきっかけでお知り合いになりました。
舘さんご夫婦は、きちんとした仕事をされている方特有の誠実さや、しなやかな強さや、深い愛情を感じる方で、たった一つの椅子からたくさんの事を感じ取って下さって、いい職人というのはやっぱりいい目を持っているんだなぁと改めて感じました。
2021年の終わりが舘さんの仕事で終えられて、気持ち良く年が越せそうです。
丸山弾建築設計事務所(親戚とかではない)で家を建てられたお宅に、シェーカーテーブル、3本脚の丸いローテーブル、籐編みのスツールを納品させていただきました。
佐々木さんに作ってもらったタイルを額装して、新築祝いに。
秋元珈琲焙煎所隣に出来た、ギャラリーショップ田谷。
はじめにこの場を見たときにふと浮かんだイメージが窓際に静かに佇むシェーカーベンチ。
什器とかいろいろ相談してくれたんだけど、そんな要望とかはどうでもよくて(言い方悪いけどね)
ここの場にはとにかくこれを作らなければダメだと強く思った。
そんな風に思っても肝心の材料がなければ作れない。
年々貴重になっている楢材の、しかも全世界的に在庫がないって材料屋にいつも言われる幅広の柾目材。
探してもらっても見つかりっこない材料が、木を買いに行ったらたまたまあった。
壁に立てかけてあった楢材は、なんかすごいオーラを放っていた。
打ち合わせに秋元さんが工房に来て、その材料を見てもらった。
「なんか鳥肌とまんないんですけど。木を見て鳥肌立ったのはじめてっす。」
秋元健太は言った。
そして、「この木で作って下さい。」
何も言わずとも、木を見れば伝わることもあるのだ。
失敗したら最後、もう一回はないので緊張感を楽しみつつ加工を終え完成。
その完成したベンチを見た妻が、
「このベンチ、木なんだけどなんか川みたいだよね。木目の感じとかさ、水が流れてる感じがする。」
あとから聞いた、田谷の名前の由来。
それは秋元珈琲焙煎所のちかくに流れる綺麗な川、“田谷川”から頂いたと。
田谷にあるシェーカーベンチの物語。
奇跡のような偶然で出来た、一つのベンチ。